10. きっと、この日の為に
※ R18内容につき、自己責任で反転して読んで下さい↓
「どうにか・・終わったなぁ。」
「終わり、ましたね・・」
プラティナ国第一王女のマールリアン=プラティーンと、アウルム国第一王子にして、現国王の出雲・凪=アウルムが公的に正式な婚姻の誓いを立て、夫婦と認められたのは数刻前のこと。
嫁入りという形の彼女は、母国を離れ、アウルム国へ住処を移すこととなり、事前に転移魔法で送られた荷物は、手際よく二人のために用意された部屋に配され、真新しくも慣れ親しんだ居心地の良い空間となっている。
ようやくと腰を落ち着けることができた二人は、思い思いの体でくつろぎながら、ホッと安堵の息をついた。
目まぐるしくも嬉しい結婚式を迎えた一日は、あっと言う間に過ぎ、すでに辺りは夜の帳が降りている。
「なんや、かなり急ごしらえな式典になってもうてすまん。あんなんで良かったやろか・・」
「とっても素敵な式でしたよ。私には勿体ないくらい豪華な花嫁衣装まで用意して頂いて・・身に余る光栄です」
「勿体ないどころか・・よう似合うとって、あんまり綺麗やから見惚れたぐらいやで?こないええ女が、今日から俺のモンになるんやと思うと・・嬉しすぎるわ」
どこまでも優しく、愛おしそうにマールリアンを見つめてくる紅玉の瞳。
彼の瞳の色香に思わず呑まれそうになり、彼女は慌てて、席を立った。
「あ、ありがとうございます。とりあえず・・夜もだいぶ更けてますし、私もお風呂入ってきますね」
「ああ・・うん。俺だけ先に済ませてもうて、悪かったな」
「気にしないでください。女は支度もかかりますが、後始末も大変ですからね。私が先にお風呂に入るのを待っていたら、出雲、待ちくたびれて寝てしまいますよ」
軽口で場の雰囲気を変えようとしたが、
「さすがに、新婚初夜に一人では寝られへんよ」
「っ・・そ、そうですね・・で、では、入ってきますので!」
墓穴を掘っただけであった。
これ以上、留まっていても気恥ずかしい思いをするだけと、逃げるように浴室へ駆け込む。
「うわぁ・・これは・・すごい!」
留学中、割り当てられていた部屋のものより広く、豪華な空間を目の当たりに、浮かれかけたのは一瞬で、悠長にしていられない現実を思い知る、鶴の一声が飛んだ。
「マリアー?あんまりゆっくり入っとったら、俺・・待ちくたびれて、風呂場に乱入してまうかもしれへん。そこんとこ、気ぃつけてな」
「ぅっ・・だ、だめっ!なるべく早く済ませますから・・待っててっ!!」
そこからはもぅ、必死だった。
急ぎながらも、綺麗に髪と身体を磨き上げ、湯船に浸かって、これからのことを彼女なりに思い描いては覚悟を決める。
風呂から上がると、丁寧に髪と肌の手入れをし、アウルム特有の浴衣に袖を通した。
これで、身支度は・・万全。
なのだが・・。
やはり、これから体験するであろう初めてのコトは、マールリアンにとって、全く未知の領域であり、どうしても尻込みしてしまう。
パチンと頬を叩き、弱気な自分に渇を入れる。
・・私は、出雲の妻になった。この世で最も愛する人と、当たり前の行為をするだけ・・それを怖がるなんて、救いようのない愚か者。
意を決し、浴室から出た途端、景色が半回転した。
「っ・・!?」
「あと一歩遅かったら、裸で踏み込むとこやったわ」
原因は悪びれもせず、そう言って、彼女を横抱きにベッドへと運んだ。
壊れ物を扱うかのごとく、そっと降ろされ、紅玉の視線が全身を辿る。
「マリア・・綺麗過ぎるわ。湯上がりに浴衣姿言うんが余計に・・ヤバイ」
うっとりと悦を含んだ表情で言われては、羞恥心が煽られるというもの。
カッと血が上り、火照った顔の熱は耳までも赤く染め上げる。
それがまた、彼にとっては目に毒で、なけなしの理性で押さえていた欲は、圧倒的な女の色気という媚薬に酔わされ、奪い去られた。
「・・はぁ・・早速で悪いんやけど・・夫婦の第一歩、踏み出しても、ええ?・・もう俺、ほんまに、限界・・」
「出雲・・。私は、貴方の妻ですから・・存分に、愛して、下さ・・っ」
言い終える前に重なった唇は貪欲に彼女の中へ割って入り、小さな舌を追い求める。
深いキスは二度目。
初めてではないにしても、まだ、余裕が持てるほど経験に乏しい初心者は、やはりされるがまま、受けるのがやっと。
「っ・・ぁ・・」
それでも、今のマールリアンは初めての時とは違い、彼の“妻”という明確な立場がある。
初心者ながらに、出雲の要求に応えようと、辿々しく舌を動かした。
そのいじらしい行為がまた、相手の理性を奪うことになるとも気づかず・・。
「んっ・・」
驚き混じりに小さく呻いた彼は、嬉しそうに目を細めると、より一層、深く唇を合わせて彼女の舌を絡め取り、優しく吸い上げる。
濃厚過ぎる一歩に、マールリアンの心臓は高鳴る一方で、上がる息と共に、脳までもが溶けていくように錯覚してしまう。
名残惜しそうにチュっと音を立てて下唇を吸われ、ようやく、踏み出した夫婦の第一歩が終わりを迎えた。
「ええ表情・・気持ち、良かったん?」
「・・うん」
問われ、素直に頷く。
今まで味わったことのない、甘くも心地よい疼きをもたらす極上のキスに、彼女の中で女としての悦びが目覚めはじめていた。
きっとこの日のために、自分は女として生まれてきたのだろう。
マールリアンの一挙一動が男の理性を奪う媚薬なら、出雲の一挙一動もまた彼女にとっては、どこまでも甘く、女の本能を誘う媚薬なのだ。
キスは序の口。
踏み出した足は止まることなく、次の歩みへと進む。
「あ・・」
いつの間にか浴衣の腰紐が解かれ、衿の合わせがゆっくりと左右に開かれる。
当然、露になる裸体。留学中、風呂場ですでに見られてるとはいえ、やはり恥ずかしく、視線の先で大きな手が自分の胸に置かれるのを目の当たりにしては、もぅ見てはいられない。
ギュッと目を閉じ、顔を背けた。
「今からそない恥ずかしがっとったら、この先耐えられへんよ?まぁ、そんな姿がまた可愛らしゅうて・・もっと見とうなる」
耳に寄せられた唇がどこか愉しげにそう囁き、置かれた手がやわやわと胸を揉み始める。
「あっ!」
指が色づいた先を掠めた瞬間、短い声と共に、マールリアンの身体が小さく跳ねた。
それを良しとした出雲は、胸の突起を親指の腹で擦りながら揉みしだき、敏感に硬くなったそこを摘み上げる。
「やっ・・あ・・んっ・・ぅ・・んんっ・・!」
自分の口から溢れ出た声は信じられないくらい幼く、情けなさを感じた彼女は、血が出そうな勢いでグッと唇を噛み締めた。
そんな心中を知らずか、知っていてわざとなのか、出雲は摘み上げた先端を迷うことなく口に含み、チュッと音を立てて吸い上げた。
ビクンと大きく跳ねる身体。
声を殺しながら、白い喉が大きく後ろへと反る。
痛いくらいに立ち上がった頂きを口に含んでは、舌先で舐め、何度も何度も吸い上げながら唇に挟み込んで甘噛みする。
マールリアンの我慢は呆気無く限界を迎え、ついに沸き上がる嬌声を押さえられなくなった。
「はぁっ・・あっ、あぁっ!・・や、やぁ・・っ」
断続的に与えられる刺激に、目の前がどんどん霞がかってゆく。
ジンジンと胸の先から脳天へと痺れが広がり、下半身がいてもたってもいられないような、落ち着かない状態になった。
膝頭を擦り合わせ、必至に力を込めれば込めるほど、彼の攻めで生じる感覚が研ぎすまされ──。
こ、こんな・・の・・保たな・・ぃ。身体が、おかし・・く・・なっ・・!
自分の身の上に起こること全てが初めてのことで、訳が解らないながらも、快楽の階段を登り詰め、今にも達しようとした間際、ピタリと出雲の動きが止まった。
「っ・・?」
執拗に弄っていた胸から手を退け、やんわりとお腹をさする。
唐突に緩慢になった動きに、本能的な物足りなさを感じてしまう。
思わず、非難を込めて出雲の顔を睨むと、困ったように笑った。
「うん。気持ちようなっとったのに、半端に止めてごめんな。せやけど、今、イってもうたら・・当分、下触れへんようになってまうから」
「し、た?」
「一番、酷使するであろう、マリアの・・秘密の場所」
それがどこを指すのかは、嫌がおうにもすぐに自分自身の身体で、体験することになる。
腹の上を滑っていた手のひらがスルスルと下の方へと移動し、辿り着いた縦の線を撫で下ろされ、雷に打たれたような痺れが下半身を襲う。
指先には確かな手応え。
「ん・・善い具合に濡れとる。マリア、感度良過ぎやわ」
「あっ・・やっ!・・そんな、とこっ・・触ら、ないっ、で・・!!」
「せやけど、ココ、しっかり弄ってほぐさな、めっちゃ痛い思いするで?ええから、俺に任せとき。キミはただ──」
丸い突起を探り当てた出雲の指が、これを標的と定めて上下する。
「──素直に感じてくれれば、ええ」
「っ!?・・あっ、ああっ!・・ん、ぅ・・やぁぁっ」
ゆっくりと、けれど的確に敏感な部分を指の腹で擦られ、下半身が感電したかのようにビリビリと痺れた。
湿り気は徐々にその度合いを増し、見目にも明らかに潤っているのがわかる。
とろりと溢れ出た愛液を潤滑油代わりに、濡れそぼった泥濘にそっと指を埋め込んで行く。
「痛っ・・」
短い呻き声と共に、苦痛に歪む彼女の顔。
潜り込んだ先はあまりに狭く、どこか硬い印象で奥への侵入を拒んでいた。
それは何者も受け入れた事のない、未経験である証拠に他ならず、出雲の口元に笑みが浮かんだ。
心から愛する女の初めてを貰える喜び。生涯、唯一の相手になれる事実。
男として、これ以上はない最高のプレゼントだろう。
たかが指でも、痛いし、怖いやろな・・。ごめん・・もっとずっと太いモン、受け入れて貰わなあかんから、今は耐えてくれ・・。
嬉しく思う反面、申し訳なさでいっぱいになり、心の中で謝る。
今にも押し戻されそうな指先に力を込め、どうにかもう一本増やし、少し強引に奥へと押し込む。
「あ、あ・・くっ・・うぅっ・・」
痛みからか、洩れる声は苦しげで、埋まった指を通して下半身に力が入るのが解った。
更に狭くなった泥濘を、それでも負けじと押し広げては進み、進んでは内壁を擦りながら引いて、丁寧な抜き差しを繰り返す。
「あっ・・んんっ、あ、やぁ・・んぅ」
徐々に艶めいた声が混じり、身体から力が抜けて行く。硬かった内部もだいぶ解れ、指を動かす度に柔らかく絡み付いてくるようになった。
その感触に、出雲は思わずごくりと唾を飲み込む。
今すぐにでも繋がりたい欲求を、愛しい彼女への想いの深さでねじ伏せ、指を引き抜いた。
そのまま下半身に顔を寄せると、蜜に濡れた秘唇に舌を這わせる。
「はぅ・・え・・ちょ・・やだっ!出雲っ・・なにをっ・・!!」
焦ったのはマールリアン。指を入れて責められただけでも、かなり衝撃的だったというのに・・よりにもよって、直接、口を付けられてしまうとは・・。
恥ずかしくて止めて欲しい反面、舐められる度、生じる下半身の甘い痺れに、「もっと」という気持ちにもなる。
「あっ・・んっ、んっ、やぁ・・んんん・・ふぁ・・」
全く真逆の思いに苛まれながらも、身体は出雲の丁寧な愛撫に面白いほど素直な反応を示し、再び、高みへと登り詰めて行く。
「あ、あっ、んぁ・・あーっ、はっはっ・・や・・も、やぁぁ」
彼女の艶声がこれまで以上に切羽詰まったものに変わり、かなりの際に追いつめられているのは一目瞭然だった。
仕上げとばかりに、さんざん弄ってぷっくりと腫れ上がった肉芽に軽く歯を突き立て、強く吸う。
「っ・・あぁぁぁっ!」
ひと際大きな快感の波に襲われ、マールリアンの身体が弓なりに仰け反った。ガクガクとヒザが揺れ、腰が小刻みに震える。