11. 刻まれる魂
※ R18内容につき、自己責任で反転して読んで下さい↓
「・・・・は・・ぁ・・ん・・」
自分の身に何が起こったのか解らないまま、肩で荒い息をして原因を見上げれば、憎らしいほどの笑顔。
「いっぱい感じて、ちゃあんとイけたみたいでなにより。うん・・コレだけたくさん蜜出たら、受け入れられるかもしれへんな・・」
指先で秘唇の濡れ具合を確認し、一人、頷いた出雲は、自身も身につけているもの全てを脱ぎ捨てると、身体をずらして彼女の顔を覗き込んだ。
「──ここからが本番。マリア、ちょっと痛いかもしれへんけど・・入れてええ?」
「あ・・は、はい・・っ」
快い返事を耳に、天を向いて自己主張している分身を掴むと、十分に解れて潤った彼女の入り口にそっと当てがい、軽く擦りつけて蜜を纏った。
が、いよいよと思うと、どうしても身体が強張ってしまう。
気づいた出雲はやんわりと微笑み、涙の滲んだまなじりに、上気した頬に、紅く色づいた唇に、それぞれ口づけを落とし、より深く口を合わせて口内を探った。
「ふ・・ぁ・・んっ、んぅ」
まだ不慣れな舌を追い縋っては絡めとり、唾液に濡れた唇を啄んで濃厚なキスを繰り返す。
ほどなく、マールリアンの身体から力が抜けて行き、出雲は動きを止めたままだった己自身を、蜜壷の中へ少しずつ押し進めた。
そして、マールリアンにとって記念すべき瞬間が訪れる。
「うっ・・く、あ、はっ・・いっ・・ぅ」
今まで感じたことのないような痛みが、下半身に広がって行く。
引き裂かれる感触と、熱した鉄の棒でも捩じ込まれてるような熱さに、涙が溢れる。知らず、逃げ腰になり、全身が侵入を拒んで固まった。
「くっ・・覚悟はしとったけど・・キツイ。マリア・・もう少し、力抜け、へん?」
「あっ・・んん、痛っ・・だ、駄目っ・・できな、いっ」
下腹部を襲う圧迫感は、指を入れられた時とは比べ物にならないぐらいの質量で、マリアを苦しめる。
止めどなく流れる涙、息も絶え絶えにそう答え、首を振った。
「そう、か・・仕方あらへん。マリア、俺に掴まっとって・・耐えられへんぐらい痛かったら、背中に爪立ててもええし、肩に噛み付いてええから」
「ど、どういう・・」
「このままでは居られへんし、途中で止めるのも嫌や。だから・・すまん。少し、無理する」
「え・・あ、あっ!あんっ・・あぁ、やぁあっ!」
宣言通り、途中で止まっていた楔をぐいぐいと力任せに押し込まれ、マールリアンは必至で彼の首にしがみつく。
無理矢理、狭い場所を押し広げながら突き進んでいたそれは、奥の壁に突き当たり、動きを止めた。
ふーっと大きな深呼吸が耳元で聞こえ、ぎゅっと抱きしめられる。
「・・どうにか、全部、入ったみたいや。ほんま、ごめん・・めっちゃ痛いやろ?」
「っ・・はぁ・・なん、とか、耐えられ、ます。出雲・・私たち、夫婦に、なれたんですか?」
「──うん。しっかり繋がって、一線は越えたからな。本当の意味で、名実ともに夫婦になった」
「・・良かっ、た。これで、貴方とずっと一緒に・・居られる」
健気に初めての痛みに耐えながら、涙に潤んだ瞳でそんな嬉しい言葉を言われては、理性も吹き飛ぶというもの。
ドクドクと高鳴る胸の鼓動に呼応し、ぎっちり埋まった彼のモノがピクンと一回り大きく膨張し、震えた。
自分の中で起こった変化に、マールリアンはギョッとする。
「っ・・あ?やっ、なん・・」
「・・はぁ、もぅ・・ほんまにマリアは、可愛い・・。そない煽られたら、これ以上、理性を保つのんは、不可能や」
「あ、あっ、待っ・・まだ、動かな・・っ、あぁっ!・・やぁっ」
緩慢な動きながら、まだ痛む内壁をゆっくりと擦りつけられ、突き入れられる度に腰が跳ね、行為を制止することは叶わなかった。
それどころか、彼のモノが出入りするごとに湿った水音が大きくなり、抉られた中が甘い疼きに支配され始める。
「んんっ、あっ、はぁ・・あ、あっ、あんっ」
「うん・・いっそ、たくさん啼いて・・一緒に理性、飛ばそ」
声に艶が含み始めたのを感じとった出雲は、少しずつ腰の動きを早め、突き入れる度合いを強くしていった。
ぐちゅぐちゅと結合部分から聞こえる卑猥な水音さえも、耳を犯す一種の愛撫のようで、ぶるりと身体に震えが走る。
マールリアンを襲う快感はどんどん大きくなり、思考はすでに溶け、もはや、嬌声を上げて喘ぐことしかできない。
「や、やぁっ、あっ・・ぅあ、あぁん・・いず、もっ・・わ、私、また・・っ・・」
「・・イきそ?・・俺も、はぁ・・もたへん、かも。マリアの中、ほんまに気持ちええわ」
言われ、うっすらと目を開けた。
飛び込んできたビジュアルに、彼女の鼓動が跳ねる。
目の前で切なげに眉を寄せ、甘い吐息を漏らしながら、汗で濡れた黒髪の間から自分を見つめる紅の瞳。
胸を鷲掴みにするような色香と、心を射抜く真っ直ぐな視線を目の当たりに、改めて自覚する。
本当に・・今、私は出雲と繋がっているんだ。・・どうしよう・・嬉しい。幸せ過ぎる。これは・・現実?それとも、儚い夢?・・夢なら、覚めないで。もっとたくさん、彼に愛されたい。彼を感じたいっ。
些細な心情の動きも身体の一部分には大きな変化として表れ、上下に腰を揺らす出雲の動きが、再び、緩慢になった。
「くっ・・マリア、なに考えとったん?中、めっちゃ蠢いて、俺のんをギュウギュウに締め付けとるんやけど・・煽っとるの?」
「んんっ、なにって・・締め付けてなんか、いない、し、煽っても・・あっ・・いな、い!・・あぁん」
「ほぅ・・この期に及んで強がりとは、随分、余裕あるんやね。ほなら、手加減は必要ないな?」
にやりと不敵な笑みを浮かべた出雲は、マールリアンの腰をしっかり掴むと、有無を言わせぬ勢いで突き込んだ。
「あっ・・はぁぁ・・っ!」
鋭く深く穿たれた楔は、彼女の限界を刺激する。
そこからの彼の責めは、全く容赦がなかった。
「あっ、あっ、あぁんっ、やっ・・も、ほんとに、ダメッ・・おかしく、なるっ」
激しく揺すられ、中を抉られ、幾重にも折り重なって襲い来る快感の波。
決して乱暴ではない密度の濃い執拗な責めに、とうとう、マールリアンは限界を迎えた。
「あ、あ、はっ・・ぁ・・やあーーーーーっ・・!!」
ひと際高く啼いて、弓なりに背中を反らし、ビクビクと身体を震わせる。
埋め込んだ分身を熱く蠢く内壁でギリギリと引き絞られ、出雲もまた、限界を迎えた。
「ぅくっ・・」
短く喘ぎ、秘唇の奥深くで動きを止めると、マールリアンの胎内に白濁した熱情を吐き出す。
「あ、あ・・はぁ・・ァ・・んっ・・」
「愛しとるよ・・マリア」
注ぎ込まれた彼の熱は、じんわりと身体の奥の方に広がって、彼女を満たした。
それはマールリアンだけが受け止めることを許された、最上級と言って過言ではない、出雲の愛の証。
それは出雲だけが踏み入ることを許された、この世に二つとない楽園。マールリアンの惜しみない愛の形。
心地よい熱と、この上ない幸福感に包まれ、マールリアンは意識を手放した。
アウルム国新王妃の初体験は、ひたすらに幸せな時間を過ごした、最も嬉しい記憶として彼女の心に残り続ける。
・・はず、だったのだが・・。
嵐のような初体験を終え、気を失った彼女が目を覚ましてみれば、すでにその身は清められ、愛しい彼の体温に優しく包まれていた。
後始末をさせてしまった罪悪感と羞恥心、それ以上に感謝の意を込めて、自分から口づけたのがそもそもの間違い。
「い、出雲っ!あっ・・な、なんで・・はっ、あぁっ!!」
「うん?なに?」
「っ・・『なに?』じゃ、な、なくて・・あぅ・・やっ、あんっ!も、もぅ、無理、なのにっ・・!」
「誘ったのんは、マリアやろ。大丈夫、まだまだイケる」
「だ、誰が誘っ・・ぅあっ・・あ、あ、やぁぁっ」
すでに復活していた出雲の理性は容易く決壊し、あっと思った時にはもぅ、彼の下に組み伏せられ・・再びの濃厚な愛撫に翻弄される羽目に陥る。
初めて貫かれたときのような激痛は生じなかったものの、まだ受け入れることに慣れていない彼女の秘部は狭く、少しの動きにも敏感に反応し、悲鳴を上げた。
初めてを終えたばかりということを多少は気遣ってるのか、出雲の腰の動きは恐ろしく緩やかで、それがまたマールリアンを気が狂いそうなぐらいの快楽地獄に延々と突き落とす。
いっそ、激しく繋がって一気に燃え上がり、果てた方が楽だと思える。
だいたい、男と女では備え持つ体力に差があり、彼の欲するままに合わせていたら、身体がいくつあっても足りない。
まして、相手は剣豪王というぐらい名高い、剣の腕に秀でた屈強の剣士。当然、身体は鍛え上げられ、ちょっとやそっとの運動ではびくともしないだろう。
付き合わされるこちらの身にもなって欲しい・・。全てが終わる頃に、自分は指先一本ですら動かせないほど、精魂尽き果てているのではないだろうか。
考えれば考えるほど、空恐ろしくなる。
「──心配いらへん言うとるのに・・ここまでヤッてもまだ、身を以て分らへん?」
彼女の懸念が伝わったのか、出雲の動きが止まった。
なにを分かれというのか・・。
彼の言葉はまったく理解不能で、マールリアンは眉を顰める。
「いっぱい感じて何回もイッてもうてるから、身体の違和感はあるやろけど・・こんだけ激しい運動しとる割に、疲れきってはいないやろ?実際」
「・・そう、いえば・・」
前半の羞恥心に欠ける言い様はともかく、確かに、出雲の指摘通り、これだけ動いている割には、体力が・・余っている?
種明かしは他でもない、仕掛人自らがしてくれた。
「なんのために、あんな無理なスケジュール立てて鍛え上げた思うてんねん。今のマリアは、俺の全部を受け止めきるぐらいの体力、十分にあるで」
言われ、留学中の過酷な自己鍛錬メニューの数々を思い出す。兄以上に鬼だと思ったそれが、あろうことか、そういう意味での体力作りだったとは・・。
「あっ・・」
唖然とするマールリアンの下腹部に、再びの甘い衝撃。
動きを止めていた出雲が、また、抽送を開始したのだ。
「んぅ・・あっ、あぁっ、ふっ・・ぁ、あぁんっ!」
「せやから・・このまま俺の動きに合わせ、本能のままに、感じて乱れて喘いどったらええ」
「あ、出雲っ・・やっ、あ、はぁっ・・ああ、んっ・・ぅ、無理・・も、気が、」
「また気失ってもうても、ちゃんと介抱したる。安心して、何度でも・・イッて」
「んっ、んんっ、ぁ・・アーーーーッ!」
ニッコリ微笑む表情に、目の前の人物が別の意味でも、やはり兄以上に手厳しいかもしれないと思った。
それでも、きっと、彼には逆らえない。
言葉通り、本能のままに感じて乱れて喘いでしまうのだろう。
そう、彼こそがたった一人、この世で自分と結ばれる運命の相手。
足りないというなら、全てを捧げて、その身の糧に・・。
互いを唯一の伴侶として、刻まれる魂。
色褪せない想いを抱え、二人はどんな時も共に在り続ける。
永遠に──。